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合板とレーザーカッターの組合せ

木は生きているから難しい。
木の風合いっていいですよね。金属に比べると冷やっとしない。プラスチックに無い、唯一無二のやさしい模様。匂いもいい。それでいて、生き物としての親近感もあって、ほっとします。
ところが、いざ製品にしようと思うとやっかいです。同じものはひとつとしてないので、寸法を合わせるのもちょっとずつ合わせに行く必要があります。それに、湿気で反ったり伸び縮みもする。
書き換えもコピーも容易なデジタル加工
ところで、最近は3Dプリンターが賑やかです。データがあればほしい形を出してくれる、というのは魅力的ですよね(といいつつ、形状に制限があることも多いですが)。この3Dプリンターは形状の吐き出しまでずっとデジタルで進むのが特徴。つまり(ある程度設定を合わせれば)誰でも同じものを作れて、しかもデータを修正しさえすれば、複雑な形だとしても簡単に形状を変更して出力できる。これは、職人ではない人の手元でもものが出来ていくという凄さがあります。いや、ホントは3Dプリンターにも職人技が(今の機械だと)あるんですけどね。
ですが、この3Dプリンターは現状は木を出力できません。正確には、木の風合いを再現できないということですが。加飾技術の発達でそこは解消するかもしれないわけですが、とにかく今は木を3Dプリントできない。
だけど、3Dプリンターのように木をデジタルに加工できたらワクワクしませんか。
レーザーカッターとCNCルーター
木をデジタルに加工する方法は実はあります。主だったものはレーザーカッターやCNCルーターがあります。
レーザーカッターはエネルギーの高い光を当てることで材料を焼き切るというもの。高い出力のものなら金属やセラミックも切れるけど、もちろん木も切れる。レーザーを当てるところを図面の線に沿わせれば狙ったカタチが切り取れるのです。
CNCルーターは回転する刃が木を彫刻していく機械。手で扱うのがルーターで、そのルーターをコンピュータ制御してデータの通り動かすのがCNCルーターです。
レーザーカッターは刃の部分が光なので、その光を細く絞れば0.2mmくらいの細い切断線となり、繊細なカットができるのが特徴です。ただし、木を切る場合は、焼き切るときのヤニとか焦げが切断面に出てしまいます。CNCルーターは刃がレーザーカッターに比べて太くなりますが、切った所は焦げないし、厚みがある木も切断できたり、立体的な形状を正確に彫刻することができるのが特徴です。レーザーカッターでも彫刻できますが、木の彫刻では年輪などのバラつきのため狙った高さにできません(均一に焼けない)。
どちらの場合にしても、データを入れたらそのとおりに加工するというのは3Dプリンターのワクワク感がありませんか?そしてこれを木工にガッツリ使ってみましょうということを考えました。
加工精度を活かすには
木工と言えば、身近なところだと家具ですね。かっちり組まれていて、木工技術の様々が注がれていると思います。
やってみようと思ったのは、
  1. 加工一発で組み上がる家具にする
  2. 釘やネジを使わない
という家具です。1と2をクリアしようと思うと結構難しい。なにせ、木は生きてるのでデジタル加工でかっちり加工しても木のバラつきで組めないかもしれない。どうやって精度を確保するか…調べてみると合板という材料に突き当たりました。
合板というのは、木を薄くスライスしたもの(桂剥きのように切るそう)を目方向が交差するように重ねて接着したもの。そう、このスライス&交差によって木のバラつきが抑えられるのです。しかも、重ねる材を組合せられたりするので、表は木目がきれいなやつ、中身は頑丈なやつ、みたいなこともできます。この調整幅がすごく設計で扱いやすそう。いいですね。
ランバーコアとか集成材、チップボードやMDFなどの他の扱いやすそうな木材もあるようですが、合板いいじゃないですか。端面の積層模様がすごくイイ。
まずはテーブルを設計
家具といってもいろんなものがありますが、まずはテーブルを作ります。個人的に欲しいというのもありますが、「釘やネジを使わない」という仕様が屋外などの仮設に向いていると思ったからです。屋外で使う家具でテーブルってあんまりバリエーションがなさそうだなと思ったため。マルシェなんかで木の組み立てテーブル欲しいという方がいたら連絡くださいね。
さて、そんなわけで色々試行錯誤がはじまりました。
組み立てやすさ、部品の種類の少なさ、天板サイズに合わせて柔軟に設計が変えられるように‥。そんなことを考えてようやくプロトタイプがいくつかできてきました。
まず設計です。いくつかの構造の設計書き、そしてテストカットを繰り返します。上図は、これなら実用に耐えると判断した最終案です。
塗装も加えて、完成したのがこちら。非常にしっかりとしています。ちなみに手前の塗装は、服飾用の染料で藍色に染めて、ウレタン塗装仕上げとなっています。実物を見ると石のような質感になっています。
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